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【映画評価】『心霊×カルト×アウトロー』見た。センスのないやつにはわからない傑作。分析【ネタバレアリ!】


本来ホラーとはこうあるべきという傑作。

それも演出の妙にある。
少ない情報量からここまで面白くできるのは、業界人からすれば目からうろこなのではないだろうか。

ストーリーは全編を通して判然としない動画の謎の解明の物語。
主人公達は、決して裕福ではない身の上で、依頼金を受け取った手前調査を始めなくてはならなかった。

ところが調査を始めると二転三転、調査は難航する。
心霊なのか、カルトなのか、アウトローなのか、敵の正体が分からないままフワフワした不安な状態がずっと続く。


俺はこの不安感こそ"恐怖"の根源であり正体なんじゃないかと思ってる。

そこで偶然にせよ着眼点を置き、狙い定めて作品として公開に踏み切った製作陣を俺はすごく評価したい。

いや、本当は俺がこんな作品を世に送り出したかった。



というのも、最近見たホラーとどうしても比較したくなる。
向こうが豪華キャストで多額のお金をかけて製作された大作であることから尚更である。
もちろん『スマホを落としただけなのに』だ。


二つの作品はホラーの主旨に関してもまったく対照的といって良い。

スマホの方は、『スマホを悪用する技術者』という恐怖の対象を決め付けた上で、そこへの到達への過程をドラマに仕立てている。ナンセンスだ。
これはある意味ではホラーではなくサスペンスないし、ミステリーである。
もう一度言う。これはホラーではない。


もしホラーと題するのであれば、恐怖の対象は決め付けてはいけない。
すごく遠くの方から、むしろ、こっちから迫っていかなくてはならない。
恐いものは正体が分かってしまった瞬間に陳腐化し、恐くなくなり、逆に怒りの感情に取って代わる。

スマホの方はその典型例と言って良い。そして失敗作である。

ところがこっちは終始恐い。
何も居ないのに、何も出てこないのに、本当は何もあるはずがないのに、視聴者には妙に脳にこびりつく嫌な気配を感じている。
これは傑作だ。


ところがセンスのないやつと白人にはそれがわからない。
化物の出てこないホラーはホラーとして成立しないとさえ考えている。ちゃんちゃらおかしい奴らだ。

考えてみて欲しい。
世に怪談師と呼ばれるプロが、怪物の正体を詳らかにするだろうか?
それが何歳で、どこ出身で、性別はなんで、どんな悲しみを抱いていたのか?……などと、こと細かくあげつらうだろうか?

否。

そんなものはハートフルストーリーだ。ホラーではない。


怪物の正体はわからなくていい。


恐怖という感情こそが俺達が金を払ってまでも求めるものに違いないのだ。
それに勝る結末も、正体も、納得もいらない。
その点、この作品は恐怖一色だ。



そしてもうひとつ着目して欲しいのが、この作品は極端に情報量が少ないこと。
そう、主人公達は一貫して何もわからないのである。
逆に言えば、だからこそ恐ろしい。

何かがわかりそうになったとき、それは新たな恐怖によって揉み消され押さえ込まれてしまう。
ゾクゾク来る瞬間だ。

俺はそれこそがホラーの演出としての正解だと思う。


もうひとつ言いたいのは、『じゃあチープにすれば何でもホラーとしてありなのか?』という疑問に対する回答だ。
もちろんチープであれば何でも良いわけではない。


大事なのは必要な情報を適切に取捨選択する演出家の恐怖を感じるアンテナがしっかり立っているか。
要するに感受性、才能だ。

深夜に自分を追ってくる車はすごく恐いのだ。

これは俺が好きなお笑いの世界にも通ずる定理だと考えている。
お笑いの世界で言うなら、俺の尊敬する松本人志は同じシチュエーションに出くわしても話し手の違いで面白さが違うと明言している。それとほとんど同じことがホラー映画の演出の世界にも言えると思う。

ただ派手に見せれば良い訳ではない。グロくてもダメ、スプラッターでもダメ、暴力でもダメ、怪演でもダメなのである。
恐怖は恐怖でしかなく他の要素では補完できない。それこそ良い訳やごまかしに過ぎない。現在最高のお笑いを作ってる松本人志がどのテレビスターと比較しても圧倒的に地味なように。ただ恐いことは一際地味なのかもしれない。
しかし恐さは絶対に評価される。そして恐いことがホラー映画を作るうえで絶対に必要なのだ。

その点も踏まえて、この映画の演出家はかなり良いセンスをしていると思う。
センスがないことから別の方面に逃げてしまうホラー映画監督はごまんといる上で、だ。



けど、一点言わせて貰うならば、物語としてオチをつけることは絶対に必要なことだ。
たとえホラーと相反しても物語として成立しなければそれはコンテンツとは呼べないからだ。
それが怪物の正体ならば一番手っ取り早いが、この映画の場合は、自分達なりの総括+最後の裏切りという二つをもってオチをつけている。その点が評価できるが、本音を言うならもっと他にも事件の全貌がわかっても良かったんじゃないか……というのが、俺の願望なのだが……完全に製作陣の手のひらで踊らされているというのが正直なところだろう。



もし彼ら製作チームが、本来はお金をかけてもっと盛大に作りたいと考えているのなら、ぜひとも考え直して欲しい。
もっとこの方針を貫いていって欲しいと願う。
それこそマスには気づかれなくとも、きちんと評価する人間にはきっと届いているはずだから。


久しぶりに映画を見て熱く語っちゃった……。
本当はアマゾンプライムのカスタマーレビューで堂々とコメントしたかったんだけど何かコメントできなかった……。ごめんよ。


久しぶりにまたホラー熱が再燃しそうだなぁ。

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【映画評価】『GODZILLA 星を喰う者』『ヴェノム』見たよ【ネタバレアリ!】


昨日はTOHOシネマズデイっていって、TOHOシネマが普段より400円安く観れるから映画見に行ったよ。

ケチだなぁ。

二本見た。

一本目はアニゴジっつってよく庵野監督のシンゴジラと比較されるアニメ版のゴジラ。
マドマギとかサイコパス、フェイトゼロやってる虚淵さんが脚本やってるみたい。

虚淵さんっていうと、硬派な脚本を持ち味にしてると思うけど、俺はあんまり良さを感じたことがないんだよな。
マドマギはちゃんと見てないからわかんないけど、サイコパスはどうも甲殻機動隊の二番煎じな気がしてね。

???『おいおい、それ見た評価じゃねぇじゃん』

そうなんだよ。そうなんだけど。
あの、なんていうか虚淵さん自身がジャンプ的なものの影響をまるで受けてない気がするのがあんまりなぁ。

映画の方はさすがの演出とアクションシーンだった。
初回と第二回見ていない初見の俺でも面白かったよ。
ただ、シリーズを通してろくな怪獣バトルがなかったらしいからゴジラファンからは不評みたい。
極端に言えば、極限世界での主人公の倫理を問うみたいな物語なんだけど、ちょっと説教臭いのが鼻につくな。
あらすじには無駄がなくて極限まで絞られててすごく見やすい。


二本目はヴェノム。マーベルのスパイダーマンシリーズだとスーパーヴィランっていって敵役なんだけど。

実際どうなの?
アメリカ人からしたら、完全な敵役をヒーローポジションで描く話って?
まあいいか。

とにかく最近のマーベルはすごいよなぁ。
一つ思ったのは極端にシーンを軽量化してること。無駄がないよね。
演者の演技力どうのを説いて、ワンシーンをもたつくぐらい長い間で持たせる日本映画と違って見てくれよ、
ハリウッドの映画はよぉ。集中力が途切れる間もないすごい速度で畳み掛けるようにシーンが展開してくんだからさ。
見習って欲しいよ日本映画も。文化もクソもねぇんだよ。飽きるよ。寝る。熟睡だよ。
アクションシーンも格闘シーンもすごくこっててストーリーなんか度外視にしても見てるだけで目に楽しいしさぁ。
こりゃあ、勝てねぇよなぁ……。

ほんとアニゴジと比較しちゃって申し訳ないんだけど。
同じアクション映画なのに対照的な感じがしちゃうよね。
小難しい理屈を並べ立てて、しかも何度も見ないと理解できないように仕向けるゴジラと、
それに対して勧善懲悪の物語は単純だけど、圧倒的なアクションシーンで魅せるヴェノム。

最近だと、マーベルムービーの方がジャンプイズムを強く感じるんだよね。
それに引き換え、ジャンプも深夜アニメとか、エロゲ界隈の原作に強く影響されちゃってさ。
何なんだよ、ゆらぎ荘とかぼく勉とかさ、そんなにラブコメが好きなのかって。
もっと王道ジャンプ漫画に人員回せってんだよ。

ジャンプにジャンプを求める硬派な作家が本当に減ったよなぁ……。
ジャンプ批判になっちゃったけども。

ヴェノムは面白かった。本当に。
それこそ批評家のうちじゃ低評価だったらしいけどね。
しかも脚本段階での評価らしい。こんなこというとまた虚淵さんと比較したくなっちゃうんだけどさ。
虚淵さんはきっと納得いくまで何度も脚本作り直したんだろうなぁ……。

それにしても、TOHOシネマの会員システムは6回見ると一回無料とか、マイルももりもり溜まるし大奮発だよね。
ほんと上手い商売してるわ。そりゃ映画コンテンツには人集まるよね。


今日はポイント溜まったんでマイケルムーア監督の華氏119を見に行こうと思います(笑)

それじゃあまた。

【ドキュメンタル】以前に酷評したドキュメンタルシーズン5がさぞ面白いらしいじゃねぇか。それとシーズン6とかフリーズについても【ネタバレアリ!】


もう随分前、それこそドキュメンタルを見てたのは半年ぐらい前だけど、
その時シーズン5の感想記事を書いてて、確か第3話か何かで、もうドキュメンタルはシーズン5で見限るとかいうことまで息巻いてたはず。

でも最近、新シーズンの配信が決定したらしく、
改めてまとめスレとか見て見ると、なんだか一部では全シーズン最高傑作とまでいわれてて、俺としては完全に意表を突かれてる。

あれ?本当は面白いんじゃないの?

それがアマゾンプライムのレビューだとシリーズから頭ひとつ抜けた高評価。
まさか……。

改めて見返してみると、やっぱりザコシショウが一番面白くて、尚且つ正当に評価されて勝ち残ったのが大きかったらしい。
どうやら第三回あたりで見限った俺が良くなかったようだ……。

最終回でジュニアとザコシショウが残ったのが良かったようで、今までで一番綺麗な最終回になったみたい。


フリーズは相変わらず低評価で大失敗のレッテルついてるけど……。
やっぱりドキュメンタルと同じフォーマットでやろうとしたことが失敗だったんだよ。

ドキュメンタルが芸人だらけで、皆が皆、番組を作ろうと機転を利かせてくれるから成立したんであって、
素人というか、タレント崩れを集めただけじゃ、それこそもっと競技化してやるべきだった。
危うく放送事故だよ。

あと、本当に動かないだけの番組でドキュメンタルばりのプレイヤー紹介的なやつはいらなかったんだよ。
ドキュメンタルと同じく、俺は判定には文句内はつけない派だけど、
自他共に公表してるように松っちゃんは進行下手なんだから、本家ドキュメンタルの派生作品ってのを逆手にとってそこそこ進行ができる若手にポジション譲っても良かったんじゃないかな。それこそ松本さん自身は完全な裏方に回ってさ。
俺的にはそこで、松本さん自身がプレイヤーとして参加するのもアリだったように思うよ。


それと戦闘車2。まったくコンセプト変わっちゃったね。
スポーツを車でやろうって企画になってた。その方が見ごたえがあって良改変とは思ったよ。

それとドキュメンタル6が今月末に配信開始らしい……。
出演者は女芸人が4人。まったくの完全女芸人のドキュメンタルじゃないところが中途半端な印象。
人選も渋くて、友近とかハリセンボンの春菜とか、まったくメディア露出と比例してない硬派に芸人力がある面子だよね。
でも配信は全四回らしく、正直はねなかったのかな?って疑問符が残るよ。


まあそんなところで……。

小説がぜんぜん進まないよ、はぁ。


11月締め切りの小説賞応募。

新作を一本と、既に投稿して落選した作品を書き直して二本を投稿しようと思ってる。

けど肝心の新作一本の進捗がおぼつかない。

書き出す気力がない。完全に意欲がない。

もうだめだぁぁぁぁぁ。

【映画感想】スマホを落としただけなのに【※ネタバレアリ!】


久しぶりに近くの映画館に映画見に行ったよ。

それこそ高校生とか大学生の時は猿のように映画館に通ってたもんだけど、ふと財布を見たらその頃の名残なのか会員カードにマイル溜まりまくってて驚いたよ。


それで映画なんだけど最近、北川景子主演でメディアだいぶ広告プッシュしてるスマホを落としただけなのにってやつ。


それでまぁ、期待して見たんだけど。
これが、言いたくないけど、間違っても50点以上の評価はつけられないような作品だったなぁってのが正直な感想かな。


最大の理由が俺が製作側のターゲットにしたマスから外れてるからだと思うんだけど。
(とはいえ、俺もデートしたい盛りの若者層とそう遠くねぇ若者だと思うんだが……)

もうひとつは映画に対する誤算があったってことかな。
ホラー映画ってことで、ホラー映画の監督がメガホンを取ると思ってたらどうにもおかしい。
監督は田中秀夫さんっていう『リング』とか『仄暗い水の底から』っていう大作を何本も撮ってきた名監督なんだけど。
今回は脚本家とかプロデューサーも付いてるわけさ。
ははぁん、なるほど……。
こりゃあ『クロユリ団地』ですべって、名監督になり損ねたな……。
調べてみたら企画プロデュースっていうグレーな役職に平野隆って人の名前があるのよ。
この人は、『祈りの幕が下りるとき』とかのプロデューサーなんだなっていう。
あと、プロデューサーの人は実績ない無名の人だしさ……はぁ、恐らくブランドの弱い人かき集めてどうにか体裁だけ整えようとして統率取れずに大失敗したケースか……とか、色々考えちゃうよね。何が悪いとは言わないけどさ。


なんだろうか。もう限界だから以下はボロクソに批判が続くよ。

とにかく若い男性の書き方がクソなんだよね。
変になよなよしてて、これが今時の若い頼りない男性たちなんですよーって製作の意図が伝わって来るんだよ。
わざと見ててイライラするような演出も加えててホントにイライラさせるんだよね。
俺さ、一応作家としての立場から言わせて貰うけど、
笑いとか魅力に繋がらない個性をキャラクターに付与するって、キャラクターへの冒涜だと思ってるんだよ。
そんなことを平気でやらかす作家って信じられないんだよ。


あとSNSとかテクノロジーを一方的に悪役として書いてるってことね。
ぜんぜん調べてないだろSNSのこと。唯一テクノロジーの良心として書いてたのがGPSという……。
しかも北川景子も理解力なくてアプリの仕組みぜんぜん理解できない。おばあちゃんかよ、と。
それこそ、おばあちゃんへの詐欺警告ビデオみたいな内容なのよ。映画の全編を通して。


あとはうるせぇんだよな。キャラクターが狂人みたく突然意味もなく絶叫するんだよ。
そんで、そのシーンが多いのなんの。うるせぇよ、早くしろよってシーンが多すぎる。
俳優の演技力とかにかこつけて、尺の嵩増しなんだろうけどさ……もう民放のCMじゃねぇんだからもっと何とかなんなかったのかと。絶叫した北川景子の顔がまたブサイクだしさ。


そのくせゴアシーンだけはやけに作りこんでるところね。
お前ら若者を貶めるシーンだけは躍起になって作りこむのかと。これは俺の偏見なんだけどさ。
とにかく胸糞悪い。俺思うんだけどホラーはゴアじゃねぇと思うんだよ。
なぜホラーと題してゴアを全面に押してきたのか……俺悔しいよ、一時期はジャパニーズホラーって言われて映画界を賑わせてきた巨匠達がさ。


そのくせ最後に高校生ぐらいのカップルのカットで若者に擦り寄るとか……、
まるで無知のおばあちゃんが若者に何の根拠もない老婆心から警告するみたいなw最終的に狙ったマスはどこなんだっていう。
おばあちゃん達に共感を得たいのか、それともカップルに楽しんでもらいたいのか、
若い女性に見て欲しいのか……全部喧嘩して皆逃してて、それに輪をかけて駄作だと思う。


なんかひでぇ救いようもない批判になっちゃったんだけど……w
まあ、見ない方が良いでしょう。



ただ話の筋的にはしっかりしてたよ。それだけは、唯一まともだった。




::追記


でもよくよく考えていればこのソーシャル全盛時代に、SNSを真っ向から敵に回した映画を作るって肝据わってるよね。
その度胸だけは認めてやってもよかったんじゃないかな。だってこれからもボロクソ叩かれるんだと思うしね。



プロフィール

じゅんいち

Author:じゅんいち
かけだしのコロボーラー
うまみ:C-
たるみ:B+
まるみ:AAAAAAA

『小説家になろう』で
"怨霊伝説"絶賛公開中です。
https://ncode.syosetu.com/n4704dt/

G-ロボの方は通報されまして、
HAMELN限定公開です。(苦笑)
見たい人はそっちか、
ブログの過去記事さかのぼって読んでね。

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